基板実装でチップ部品を実装する前段階でボンドを塗布して実装する場合は、パッドの寸法、ボンドの種類、塗布する量、接触する面積、硬化温度・時間等が適切でないとチップ部品の特性が劣化してしまします。各チップ部品に適した条件を確認してボンドの塗布を行う必要があります。
ボンドの種類によっては、絶縁抵抗が低下してしまいます。チップ部品とボンドの収縮率が異なる為、チップ部品に応力が掛かり、クラックが発生するケースが有ります。
またボンドを塗布する量が少ない、接触する面積が小さい、硬化温度が低い・時間が短い等により接着強度が不足し半田付けのときや運搬時にチップ部品の脱落が起こることに繋がります。
またボンドの塗布量が多すぎると基板実装時にパッドへボンドが付着して、半田付け不良が発生し、電気的接続が得られなくなってします。また硬化温度が高すぎたり、硬化時間長すぎると接着強度の低下につながり、最悪チップ部品の端子電極及び基板のパッドの表面が酸化して半田付け時に半田があがらなくなるのどの不良の原因となってしまいます。
- 次のポイントを考慮し、基板実装に最適なボンドを選定しましょう。
- (1) 接着強度に気を配ることで部品の脱落、落下、ズレを防ぐことができます。
- (2) 半田付け工程時に於いて、高温に曝されても接着強度が失われないこと。
- (3) 塗布のし易さ、保形性が良いこと。
- (4) ボンド塗布からの接着可能な時間が長いこと。
- (5) 硬化の時間が短いこと。
- (6) 基板や部品に対して腐食する恐れがないこと。
- (7) 絶縁性が良好であること。
- (8) 人体に影響を及ぼす有毒ガス等を発生させないこと。
- (9) ハロゲン化合物を含有していないこと。