プリント基板の設計では、まず回路図を作成します。回路図は電気ノイズ、部品配置や他の回路との相互接続や完成品の寸法などを考慮し、交差・誤差解析を行い作成されます。

次の手順は部品表(BOM)の作成です。部品表(BOM)は使用する材料や部品を表記して作成します。

材料は耐用年数や動作環境、またインピーダンス整合なども考慮に入れ選択します。実装する部品はコストや入手性、性能を考慮し選定します。

プリント基板の設計業者と製造業者でやり取りするデータをガーバーデータと呼びます。ガーバーデータは表面実装では欠かせないメタルマスク作成用のデータとしても用いられます。

ガーバーデータは「Quadcept」や「EAGLE」などのCAD・EDAツールを使用して出力することが出来ます。市販のCADには設計規則に違反していないかを検証するDRC(Design rule checking)と呼ばれる機能が搭載されています。またDFM(製造性考慮設計の略)や動作温度範囲の熱解析を行うFEM(有限要素解析)などの過程を経て設計された試作のプリント基板の検証を繰り返いし行い、最適化を図っています。

 

  • まとめとして・・・

大半が技術者がプリント基板の設計を行いますが、プリント基板の設計は学校などで教わるようなものではありません。高品質のプリント基板を作成するには、エンジニアや技術者、またはプリント基板設計初心者にも共通して言えることは「理想としている基板よりも高品質な基板を作る」という信念です。この信念さえあれば高品質のプリント基板を作成することが可能となります。設計者は設計工程の管理と最終チェックに気を配れば高品質のプリント基板を作成することが出来るでしょう。